【ネイルサロン開業講座2】店舗を開く場所と運営形態

 

ネイルサロンというのは、開業届を提出し看板を掲げればすぐに始められる業種です。大きい店舗を借りなくても、どこか部屋の隅の一部分で机と椅子とネイル用品さえあれば、だれでもすぐに始められるのが特徴です。

 

とはいえ、何も考えずに、適当な場所で開業していいわけでもありません。ということで、このページでは、ネイルサロンを開業するには、どこに出店するのがいいのか考えてみましょう。

 

店舗を開く場所を選ぶときのポイント

 

店舗を開く場所を選ぶときには、自分のライフスタイルに照らし合わせて「無理なく運営していけるかどうか?」という視点と、集客などの面で「経営を軌道にのせやすいか?」といったことを複合的に考える必要があります。ここでは2つのポイントに絞ってご説明します。

 

  • 自分とお客様の両方にとっていい場所
  • 自分の手に負える範囲で運営できる場所

 

自分とお客様の両方にとっていい場所

ネイルサロンを自分で始めるということは、そこであなたが働き、そこにお客様を呼ぶということです。もし、自分の住居から数時間もかかる場所に店舗を開いたら、通勤だけでも一苦労です。かと言って、あまり人通りのない場所を選んだら集客が大変です。

 

「自分が働く」ということと「お客様に来ていただく」ということ、その両方にとってよい条件の場所探しをしなくてはいけません。

 

 

バリバリ働ける独身のネイリストさんなら、出勤時間よりもお客様のことを中心に考え、たくさん集客できる場所を選ぶのもいいかもしれません。

 

一方で、家事や育児などもしながら働くネイリストさんなら、集客も大切だけどまずは自分のライフスタイルを考え、自宅や家の近く、子供の学校の近くを視野にいれるのもひとつです。


 

自分の手に負える範囲で運営できる場所

そして通勤だけでなく、開業までの計画が現実的であるかどうかも考えなくてはいけません。例えば、大きなサロンを開くことが目標だとしても、それに伴う資金がなければ実行するのは難しくなります。

 

銀行や金融にたくさんの借り入れをしてまでサロンをオープンさせたとして、もし経営が上手くいかなければサロンオーナーという夢を手放すことになりかねません。そうならないために、まずは「自分の手に負える範囲」で始めてみるという考え方が大切です。

 

サロンをオープンさせたら「集客」「在庫管理」「経営管理」どれも手を抜けませんし、どれかひとつが上手くいかなくても店はよい方向に進みません。大きな負債を抱えないためにも、まずは「自分の手に負える範囲」を意識してみてください。

 

 

「自分の手に負える範囲」でのオープンは、資金の面以外にも今までサロン店舗の管理をしたことがない「オーナー初心者」におすすめの方法です。もし経験不足で万が一にもサロンの運営を失敗してしまったときのリスクを最小限におさえることができるからです。


 

ネイルサロンを開業する5つの場所

 

ということで、ネイルサロンを開業する場所について、いくつかご紹介したいと思います。それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、自分の状況に合わせて適切な場所を選ぶようにしてください。

 

 

自宅サロン

サロンをオープンさせるのに一番心配なのは「維持費」です。この維持費がかからなければかからないほど、リスクは最小限に収まるのです。

 

維持費とは光熱費や家賃が主ですが、これはあなたのサロンが軌道にのっていようがいなかろうが必ず請求されます。今月の売り上げが良くないから払えませんでは、すぐにその場所を追い出されてしまうのです。

 

維持費のリスクを回避するには?

 

維持費を最もおさえてサロンをオープンできる場所は「自宅」です。「ホームサロン」として自宅の一室をネイルサロンにして活動しているネイリストは少なくありません。

 

自宅をサロンとして利用することによって金銭面では一番リスクを最小限に抑えることができ、子育て中やペットが心配なネイリストにとっては、ネイルと家庭のことを同じ空間で行うことで、時間効率良く両立することができるというメリットがあります。

 

自宅サロンを上手に運営するために

 

ただ、これには、同居人の了承が得られるかどうかや、居住空間と施術空間を分けれる間取りかどうかなどの問題があります。他にも、インターネット上のHPなどに自宅の住所や電話番号などの個人情報を載せることの危険性や、新規のお客様に不安感を与えてしまうというデメリットもあります。

 

自宅の住所をいろいろなところに掲載するのは防犯上あまりよいこととは言えませんので、知り合いなどから施術をはじめていき、その紹介や口コミなどで集客をしていくという方法がもっとも多いやり方になります。

 

そのため、来客がなかなか安定しないこともありますが、「さまざまなこととの両立」を重視したい人には、自宅で開業するやり方が、もっとも向いているサロンのありかただと思います。今後大きな店舗を持ちたい人にとっても「サロンオープンのためのプレ期間」として試してみることは、とても勉強になるでしょう。

 

賃貸マンション・アパート

自宅に人を呼ぶことに抵抗がある方やプライベートと区別したい場合には、賃貸マンションやアパートの1室を借りてサロンにするという方法もあります。大型店舗を借りるよりは安価で借りることができますし、個人宅というわけではないので、新規のお客様も入りずらさは軽減されます。

 

ただ、大家さんによっては内装の制約などが多く、自分好みのサロンにすることが難しい場合や商業用の貸し出しを行っていないところもありますので、最初に確認しておかなければ後々のトラブルにつながりかねません。

 

そして自宅に比べ、賃貸料や光熱費などの維持費がかかるため、最低でもこれを支払えるだけの売り上げがないと維持していくことができません。本当に今の自分で維持していくことができるのか、資金や知識、技術などをしっかりと考えたうえで行動にうつさなければいけません。

 

テナント・路面店

経営に対する自信がついたり、資金に余裕ができた場合であれば、テナントや路面店を借りてサロンをオープンすることもできます。

 

テナントを借りる最大のメリットは?

 

ここでの最大のメリットは「信頼・安心感」です。知らない個人宅にお邪魔するのは少し抵抗がありますが、ネイルサロンとして確立された店舗であればどんな人も安心して来店することができます。

 

これはお客様だけでなくネイルの商社も同じです。個人宅でのサロンは趣味と実業の判断が難しいですが、店舗として確立されていれば、あなたのことを安心してオーナーと認め、取引してくれるところも増えます。

 

集客に関しても住所や電話番号などを気にせず公表することができるので、クーポン雑誌などに掲載する等が可能になります。内装なども、自由に仕立てることが可能なことが多く、自分好みのサロンを作ることができます。

 

反対に、テナントを借りるデメリットは?

 

デメリットとしては、やはり最初に書いたリスク面が大きいということです。サロンをオープンするときの初期費用やテナント費用、光熱費など出費が大幅に多くなりますので、それに見合う利益をあげなければいけません。

 

そして大きい店舗にすればするほど、雇用するネイリストも増えますので、その人件費の確保とシフト管理が必要になります。もし利益があげれなかったときに抱える負担は一番大きいので、焦らず今までよりも慎重にことを進めていかなくてはいけません。

 

「借りたい広さと自分の予算はあっているか?」「机やいす、ネイル道具などの初期費用はいくらか?」考えすぎて困ることはありません。「今の自分の手に負える範囲か」どうかを忘れずに、行動にうつしましょう。

 

美容院等の店舗の一角

個室だけではなく、美容院やまつげエクステンションなどのお店の一角をかりてサロンを行う方法もあります。これは「その日の売り上げの○%を借りてるオーナーに支払う」という方法と、「時間や月で使用料を支払う方法」の2パターンがあります。

 

このメリットとしては集客がしやすいことです。美容院に来たお客様にそのままネイルを提案することができるので、自分で集客しなくてもいい場合が多いです。さらには、売り上げの○%という取り決めの場合、自分の利益を上回る出費をすることがないためリスクカットには最適です。

 

デメリットもありますが・・・

 

デメリットもあり、自分のお店ではなくあくまでも間貸しなので、サロンの名前などを持てないことが多いです。「○○美容院内にて」という紹介方法になるので、名刺やHPの作成が困難な場合があります。

 

そしてネイルサロンでは考えられないほどまわりの雑音が多いです。ドライヤーの音やシャンプー台の音、アシスタントに話しかけるスタイリストの声など、ネイルだけを楽しみたいお客様には落ち着くことのできない環境になります。

 

集客に関しても美容院に来た人がたまたまネイルをするとなると、次回の予約がとても不安定になりがちです。

 

個人的にはおすすめの営業方法です

 

ただ美容院に来た人に対してネイルの施術を行い、利益の○%を支払うというやり方であれば、自分の不利益になることもありませんし、集客に苦労することがないのも魅力的です。内装や環境にはあまりこだわらず安定したいネイリストには向いている方法といえます。

 

出張ネイリスト

そして最後に少し特殊な方法ですが「出張ネイリスト」という方法もあります。これは店舗を持たずに、自分がお客様のところに行き施術を行います。

 

初期費用のないネイリストに向いてる方法

 

出張サロンの最大のメリットは「初期コストがかからない」ということです。お客様を迎えるための机や椅子も必要ありません。場所を借りる必要もないため維持費もかかりません。

 

必要なのは、ネイル道具一式とそれを持ち運ぶ大きめのトランクのみです。子育て中でなかなかサロンに行けないなどの理由で、自宅にネイリストを呼びたい方に需要がある方法です。

 

トラブル対策をどうするか?

 

ただ、お客さんの立場に立って考えると、見ず知らずの相手に自宅を教え、ドアを開けるまでどのような人が来るのか分からないということに不安感があるものです。そのため、利用したくてもなかなか踏み出せない人が多いのが現状です。

 

そして、これはネイリストにも同じことが言えます。連絡をもらった家に行ったら男性がいて、トラブルになったというケースもあります。

 

副業で経験を積むのに最適

 

また、店舗が存在しないためネイリストとしての証明が難しいという難点もあります。拠点をどこかにおかない限り、ネイリストとしての取引をしないネイル商社も多いので、予約の受付をする場所で事業登録を行うとよいでしょう。

 

他にも、移動中の時間がかかるため1日にできるお客様の数がサロンよりも少なくなります。その分自分の都合で予約を入れることが可能なので、副業としてネイリストをしている人には向いている方法です。

 

ネイルサロンを開業する場所については、「自分のライフスタイル」や「顧客のニーズ」に合わせて、たくさんの選択肢があります。自分の資金や技術、知識に合わせて、無理のないところから始めるのが「失敗しないコツ」と言えるでしょう。

 

軌道にのってくれば、店舗を拡大したり増やすことはいくらでも可能です。まずはリスクを最大限に抑え、自分の実力を試し、自信をもって次のステップに進めていくことで確実に自分の夢に向かっていきましょう。

 

 

ネイルサロン運営講座 第2回では、店舗を開く場所をどうするか? そして運営形態をどうするか? ということについて学びました。いかがでしたか?

 

せっかく自分のネイルサロンを開くわけですし、じっくり考えて納得できる方法を見つけ出したいですね。


 

ネイルサロン運営講座 全17回

第3回のテーマ ≫ 独自のアピールポイント

今やネイルサロンは全国あちこちにたくさん存在しています。そのなかで生き残っていくには、お客様に選んでいただけるような「独自のアピールポイント」が絶対に必要です。では、独自のアピールポイントとは、どのように設定すればいいでしょうか?