【ネイルサロン開業講座15】収支の見直し、改善

 

自分でサロンを開業するさいに、初期費用を計算し、メニューや仕入れなどさまざまなお金の計算をすると思います。つまり、「こうなればよいな」「こういう風になるだろう」とある程度の予測のもとで、予約の受け入れ状況や材料の仕入れ、必要なネイリストの人数などを考えて開業するわけです。

 

ですが、実際にはじめてみるとある程度の「ズレ」が生じてくるときがきます。これはよい方にズレることもあれば、こんなはずじゃなかったのにとマイナスなほうにズレるときもあります。

 

 

開業してからの1ヶ月間やその辺りは、新しいことの連続でなかなか冷静に回りを見る時間が取れないこともあると思います。ですが、3ヶ月ほどたつと、ようやく「自分の店は、どのくらいの集客があって利益があるのか」が見えてきます。このときこそ、一度当初の計画との見直しをする時期ではないかと思います。


 

「今はオープンしたばかりだから、目標には達してないけど時がたてば軌道にのるはず」となんの根拠もなく漠然と日々を過ごしていると、「こんなに上手くいかなくなると思わなかった」と取り返しのつかないことになりかねません。よい方にズレが生じていたとしても、その理由は何なのか、これからも思っていたよりもよい方に進んで行くことが可能なのかを考える必要があります。

 

毎月のサロンの収支を細かくチェック

 

ネイルサロンのオーナーは雇われネイリストと違い、ただ目の前のお客様の爪を綺麗にすればよいというわけにはいきません。サロンの利益はどのぐらいあるのか、仕入れは正しくできているのか、雇っているネイリストの人数は適正なのか、初期費用として投資した分の経費は回収できているのか、またいつ頃になれば回収の見込みができるのか、考えることはたくさんあります。

 

  • サロンの利益はどのくらい出ているか?
  • 仕入れに問題はないか?
  • 雇っているネイリストの人数は適正か?
  • 初期費用の回収の見込みは?

・・・などなど

 

そのためにまず向き合わなければいけないのは「毎月のサロンの収支」です。確定申告の準備のために申請時期になってから利益計算をするのでは遅いのです。今現在、サロンに利益は出ているのか、それともマイナスなのか、それによっても対策は異なりますから、まずはその計算を行いましょう。

 

営業利益=売り上げ−原価−経費

 

原価とは、ネイル用品の仕入れ代などのことです。経費とは、家賃や光熱費、雇っているネイリストの人件費などのことです。それらを売り上げから差し引き、残ったお金が利益となります。単純に足し算・引き算だけです。この計算方法で単純な利益が出るので、さっそくやってみてください。

 

収益計算にもとづく経営戦略

 

その利益をもとに、今あるサロンを拡大しようか、店舗を増やそうかなど新しい計画が生まれます。もしも利益があがらずに、マイナスの状態であれば、これはさまざまな見直しを早急に行わなければなりません。仕入れや経費などの出費面を削減していくのか、それとも集客が足りていなくて利益が出せていないのか、予約数とネイリストの数があっていないのか、そもそも借りた場所の料金が高すぎたのか、原因になる所は他にもたくさんあると思います。

 

  • 無駄な出費の削減
  • 集客のテコ入れ
  • ネイリストの数の調整
  • エリアの見直し

・・・などなど

 

その原因を突き止めたら、次に改善方法を考えなくてはいけません。個人的な意見としては、根本的な「メニューの見直し」から取り組むのがいいかもしれません。意外にも、人気のあるメニューは偏りがちで、オープンしてから一回も出ていないメニューなどもあったりするのです。そうなれば、そのメニューを消してその分の仕入れは削減することができますね。

 

思ったよりも集客がない場合には、ホームページの見なおし(お客様が惹かれるような内容か、分かりずらいものになっていないか、検索の対象になっているか)や、経費がかけられるのであればクーポン紙に依頼するのもよいでしょう。それが難しいのであれば、自分でサロンのチラシを作成し、ポスティングやビラ配りなどできることを考えてみましょう。とにかく必要なのは、「ここにネイルサロンがある」という認知です。

 

もしくは、オープン当初はにぎわっていたのにだんだんと集客が遠のいてしまっている場合もあります。この場合は、接客や店内の清掃状況やインテリアの見なおしが必要かもしれません。初回キャンペーンなどであまりにも価格を下げ過ぎてしまい、通常メニューとの価格のギャップで来店されない方もいます。再度価格の見直しなども行ってみましょう。

 

  • メニューの見直し
  • 集客方法の見直し
  • 接客の見直し
  • 清掃状況の見直し
  • インテリアの見直し
  • 価格設定の見直し

・・・などなど

 

リピーターが来ない店は、遅かれ早かれ経営が難しくなっていきます。自分の店のリピート率がどの程度あるのかも、しっかりと把握してみましょう。

 

オーナー自らが数字を把握していることが重要

 

これらの資金管理は、始めたばかりのオーナーではなかなか知識が少なく難しいこともありますので、経営コンサルタントや税理士などを利用することもよいかもしれません。ただ、どちらにても人任せにするのではなく、自分自身でサロンの数字を常に意識して見るということは怠らないでください。自分のサロンの経営状況を頭に入れておくのとおかないのでは、行動が変わります。

 

マイナスが続くのであれば、無駄についている電気ひとつが気になるでしょう。そういう危機管理をしっかりもたなければ、オーナーとして店を経営していくことは難しいのです。

 

特に押さえておいてほしい数字としては以下があります。

 

  • 客単価
  • 平均客数
  • 売り上げ原価
  • 粗利益

 

これらの数字を把握することによって、「今のサロンに必要な行動」が明確になるはずです。

 

自分のサロンを守れるのは自分しかいません。成功するのも失敗するのも、すべて自分の手腕に関わってくるのです。「なんとかなる」「もう少し様子をみてから」そんなことを言っているオーナーの店は大体上手くいきません。

 

 

ある程度のデーターが出そろう時期がきたら、しっかりと現実の数字に向き合い、これからの対策を打ち出していける「経営脳」を持ったネイリストでありオーナーでなければいけません。


 

今利益が出ているのか、いないのか。

出ているなら、その利益は何に使うのか。
どうして今利益が出せているのか。

出ていないのなら、どうすれば出せるのか。
そのために何が必要なのか。

 

サロンの利益を考えることは、サロンを守ることに直結します。そしてそれは働いているネイリストのスタッフを守ることであり、信頼して来店してくれるお客様をも守ることにつながるのです。

 

安易な気持ちで経営はできません。日々変動する数字にしっかりと対応しながら、「今自分は何をしなくてはいけないのか」をしっかりと見極められるオーナーになりましょう。

 

 

ネイルサロン運営講座 第15回では、ネイルサロンの収支を改善するときのポイントについて学びました。いかがでしたか?

 

計測してないものは改善されない。これは原則です。お金について苦手意識がある経営者さんも多いですが、数字を細かくチェックする習慣をつけましょう。


 

ネイルサロン運営講座 全17回

第16回のテーマ ≫ ウェブサイトの準備

お客様がネイルサロンを探す手段として、今やインターネット検索はあたりまえです。なので、自分のお店のウェブサイトは必ず用意しましょう。具体的には3つの媒体を用意してウェブ上にサロン名を広めていくのが効果的です。